海城中学校に帰国子女が合格するための対策方法

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海城中学校
海城中学校の校舎、校門をくぐってすぐ

海外研修が充実している学校。国内大学の進学実績を目にして検討を開始する方が大半です。海外大学への進学者が少しずつ増加しています。新宿駅から1駅の大久保駅に立地し、通いやすい。

海城中学校の帰国入試で合格を目指すと決めてから困るのが難易度の高さ。

英語はエッセイしか出題されないし、算数は問題が他の帰国入試を実施している学校の問題と比べて難しい。一般入試と同等の難易度に見えるのでガッカリ。国語も文章の文字数が多く、記号問題も選択肢の文章が長い。時間内に解けたとしても、合格点を超える自信がないし・・・

そんな途方に暮れている受験生と保護者にとって役立つ情報をまとめました。

結論は、帰国入試の特徴を把握して、対策していくのが合格への近道です。一般入試と別の日程に実施する帰国入試に特徴を持たせる工夫が凝らされている結果、一般入試とは異なる層が合格する傾向があるからです。

主な併願校を挙げると、

聖光学院中学校 帰国入試

攻玉社中学校 帰国入試

逗子開成 帰国入試

面接が点数化される海城中学校の帰国入試

男子校で面接が点数化される唯一の学校です。他にも面接結果を点数換算する学校があるかもしれませんが、首都圏では海城が進学実績の面で突出しているので、比較の対象になりません。

面接試験で順序立てて自分を語る受験生が入学するようになっていて、入学後に積極的な役割を果たしています。各種の行事を見ていると、主体的に行動する生徒の姿を確認できます。

面接試験の対策

提出作文に手際よく自分についての要点をまとめることが入口。面接当日に臨機応変に回答することが出口。2点あります。

出願時に提出する提出作文の内容については思ったことを書けば大丈夫です。内容で不合格になることはありません。水泳大会で2位になったこと、書道の大会で特賞に選ばれたことの優劣は点数化できませんから。

家庭でできる対策としては、書いた作文に対して、保護者が質問をしてあげると面接当日のイメージができて良いでしょう。項目について配点はなく、論の組み立てに配点があります。保護者がじっくりお子さんのスピーチを聞いてあげて、論理的に完成度が高い原稿を仕上げるヒントになるコメントをしてあげると合格に近付きます。

塾での面接対策

イギリス、アメリカの大学では自分の言葉で語ることが重視されます。特に、アメリカ。面接当日に自信を持って、自分が練り上げた説明を試験官に披露できるように、回答例を挙げ、参考資料を帰宅時に持ち帰れるようにしています。

答えを教えるのでなく、自分の意見を構成するリサーチ、推敲、リライト、周囲への助言の求め方を指導します。幅広く調査をする練習をしておくと、入学後に役立ちます。海城は入学後に、校外でリサーチをする機会が多く、外部の意見を集約して最終的な成果物を作り出す授業が多いので。

海城中学校の偏差値

一般入試より5低いです。帰国入試の問題は出題箇所、解答の手順が一般入試と異なるので、問題を研究して、高い得点になるように解く練習をすると極めて効果的です。

英語に関しては、偏差値で評価するのは難しいですが、英検準1級のライティングと自分の経験を説明するエッセイを融合したレベルです。要求される英文の難易度は英検2級のライティングです。難しい単語を使わなくても、上手く自分の意見を答案に表現できるので、語彙に気をとられ過ぎないように注意下さい。

海城中学校の過去問分析と対策

英語・算数、国語・算数の2つから、片方を選択して受験する方式です。国語の方が受けやすいですが、私は英語の学習経験があるお子さんには英語で受験することを推奨しています。大学受験を念頭において。

英語

エッセイ2題の出題です。不合格の要因にはなりません。回答欄が広く、行数も多いので、まずは、回答用紙を英文で埋めることが第1関門です。

回答用紙を英文で満たせるようになって、ふと我に返る自省心が必要です。『なんだか、自分が書いた英文は改善できるかも?』と考え込む力が欠かせません。自省心の存在に気付くことが第2の関門。

幅広く文章を読んで、様々なジャンルの文を、なるべく英語が好ましいですが、日本語でも構いませんが、文体、論の運び、オチや笑いを狙ったり、意外な結末に持ち込んだり、文章を書くコツを探求する活動が第3関門。読むのも面倒だけど、感じ取るのに体力が要るので第3関門。

最初に書いた答案を脇に置いて、新しくエッセイをリライトするのが第4関門。同じテーマで生まれ変った構成の英文を書くのは根気がいるので頑張って。

最後に、ライティングの達人レベルのリライト方法を紹介します。最初に書いた英文を見ながら、新しくリライトする書き方。客観的に、最初の英文を書いた自分を直視して、ベストな英文を新たに書くので、精神力が要求されます。第5関門。ただし、参照リライトは不要です。難関大学に合格した生徒が書く光景を観察していましたが、皆無なので。第4までで充分です。

一般的な中学受験のライティング問題で練習すれば合格水準に達します。入試と関係ない、自分が楽しんで読める英文から面白い文章を選びだして、同じ構成で書く練習をして下さい。ハリーポッターでも良いですけど。ライティングって、採点者に言わせると、読後感で点数が決まりますから。読み終わった後に、『面白い』とか『意外な結末だね』と採点していて感じる答案の方が高い点になります。印象点。

海城中学校、帰国入試のライティング直前期の対策は画像をクリック。

海城中学校、帰国入試、英語ライティング直前期の対策

国語

キレイな問題。課題文の文字数、設問の選択肢での難易度設定が実に美しいです。かといって、受験生が満点をとれるわけでなく、高得点を必ず確保できるわけでもありません。記述問題も数が少なく取り組みやすいし。

見た目が整っている問題を解くときの注意点が2つあります。

1つ目は課題文と相性が合わない場合の解き方。課題文を見て、『ダメだこりゃ』と落胆しても、実は周囲の受験生全員が同じ気持ちなのです。やっぱり、存在するんです。小6男子にとって読みやすい文章と苦手な文章が。特に、一貫校は生徒の気質が似通ってくるので、受験生が国語の文章に感じる、好みも近似してきます(笑)。なので、嫌いな国語の文章が出ても、我慢して文章を読み進めて下さい。皆が嫌がる文章なら、スタートは同じです。

海城では、パッとみて読むのを避けたくなる文章は出ません。渋幕です、変な国語の文章を出題するのは。ご安心を。

2つ目は設問の解き方。課題文と設問のレイアウトの美しさに見とれていると、大切な部分を見落としがちなのが設問と設問の間に存在する難易度の差。雪山のクレバスのように、突然、難問が現れます。難問の練習をしても役に立たず、見切り千両役者で解いて下さい。2分考えて判断できなければ、次の問題に進む勇気を持つ練習をして下さい。

学力が高い受験生は根気よく考える傾向があり、講師としては大変有難いのですが、試験なのです。制限時間内に高い得点をゲットする力を問うているので、諦めも肝心です。

レイアウトが美しい問題になればなるほど、難易度の差が設問ごとに顕著になるのでご注意を。

算数

解答プロセスを細かく採点されるのが一般入試との違いです。設問ごとに広い解答欄が与えられています。言い換えると、最終解答に到達していなくとも、部分点を積み重ねていくことが可能な問題になっているのが受験生はもとより、保護者にも再確認が必要な点です。

一般入試の問題を使って、あと4,5分考えれば答えが出る問題を考える練習が学力アップの秘訣。芝、本郷の問題を解いて類題を練習するのも良いです。強いて加えるなら、浅野の算数。

まとめ

英語と国語で稼いで、算数でしのぐ解き方の紹介です。算数が得意な男子が多いので、英語と国語で高得点を確保する解き方を書いています。やみくもに問題を解くのでなく、1問1問、解き終わった後に、しっかり振り返りながら数を絞って解くのが合格へのコツです。

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